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19夏・傾向と対策③「教育の最新事情」

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必修科目・「教育の最新事情」のリニューアルがついに行われました。2016年に放送大学の免許更新制度全体の大幅な改訂後、「最新事情」というだけあって、いつ更新されるのかと疑心暗鬼の状態でしたが、「ついに来たか」という感じです。
「これで長年蓄えた過去問がチャラになるのか」、と思っていましたが、リニューアル箇所を分析してみて、まだ使える過去問も相当数あるということがわかり安心しました。受講者のみなさんには、真っ先にそれを報告したいと思います。

8章中、過去問が役立ちそうにないのは2,3章のみで、今期、新傾向問題が増えるのはやむなしとしても、後の章はかなり過去問が参考になります!

章によっては過去問がまったく使えず、フツーに試験勉強をしなければならないとはいえ、放送大学の「修了認定試験」はどの科目も基本的に「常識を働かせれば解ける範囲の問題」が多いので、満点合格はともかく、「合格できりゃいいや」程度の点数を取るのはそんなにむずかしいことではありません。
ですので、「なんでよりによって自分が更新のときにリニューアルになるんだよ!」って自分の生まれた星の下を恨んで悲観しないでくださいね。


それでは、各章ごとの変更点と、(過去問が使えそうな章は)予想問題です。

第1章 
同じ講師ですが、内容的には、「最新事情」だけに、はやりのキーワードを並べながら現代とこれからの教育の課題ついて述べています。過去問のいくつかは引き続き出題される可能性があります。またこれまでの出題傾向からみて、新傾向問題が出題されてもこの講師は難しい問題は出題しないだろうという楽観的な観測もあります。以下、変更点です。

1.タイトル:「学校の変容と教職の現代的課題」→「これからの学校教育と教職の現代的課題」

2.【キーワード】
 「知識基盤社会/教育の質/学びの専門家」→「資質・能力/教育のイノベーション/学び続ける専門家」

これまでに蓄積された過去問が生きるかどうかのポイントとなる内容的な変更点として、

3.学校の「時代的変容」・学校教育の歴史的な変遷の記述はなくなり、現代とこれからの学校教育の在り方が語られている。

4.非認知能力を含めたコンピテンシー(資質能力)の育成が強調されている。

5.「これから求められる学校教育」として、
・「主体的対話的で深い学び」の保障
・「社会に開かれた教育課程」の実施
・民主的な市民として生きる市民性の涵養が指摘されている。

6.「学びの質の保障」にかかわって
①これまであった3項目の第1の「確かな学力の定着と活用」がなくなり、それに伴って、PISA等への言及がなくなっている。(今後はPISA結果関連の問題は出題されない?)
②これまでの第2項目・「学力格差への対応」が、新たに多様性,包摂性の保障を含めたより広い観点で「すべての子どもたちに学ぶ機会を保障していくこと」になっている。
③これまで第3項目であった「学ぶ内容の高度化」が1番目にきて、「主体的に探究し学ぶこと」が強調されている。

7.「子どもの生活と心を育む」では、
①「日本では、学級経営や生徒指導,生活指導が学習指導の基盤を形成すると考えられ実践されてきている。これは英米の教師の仕事とは大きくシステムが異なるところである。」が「日本では,学級活動や特別活動,生徒会活動等を伝統的に大事にしてきており,全人的教育として現在世界的にも注目を浴びている。」に変わる。
②子どもの心の居場所を保障するために連携していくものとして「スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカー」が加えられ、「チームとしての学校」が強調されている

8.「学び続ける専門家集団としての教師」では、教師が学び続ける、その学びの中身として新たに、
①子どもたちの実態に応じた教育課程の編成
②「評価と指導の一体化」のデザイン・実施・アセスメント
③子どもたちが自ら自分の学びを振り返り評価できる資質の育成
が加わる。

9.「学び合う組織と文化を創る」では、ハーグリーブスが提唱する専門としての3つの資本、「人的資本」・「社会関係資本」・「意思決定資本」を紹介している。


予想問題1 教師の専門性について,正しいものを選べ。
① 教師の適応的な熟達とは,授業において状況に敏感に応じて判断し行動できることである。
② 教師の教養の高度化とは,先端の学問技術に関する知識を詳しく知っていることである。
③ 学びの専門家としての教師とは,教員採用試験等で学力が高いとされる教師を採用すべきという主張である。
④ 学びの専門家としての教師とは,教師は授業での学習指導のみに専念し,学級経営や生活指導は他の人に委ねるべきという主張である。


予想問題2 教師は学びの専門家であるといわれる点について,適切でないものを選べ。  
① 教科内容に関する教養を高度化していくことが求められている。
② 同僚と共に学びあっていくことがめられている。
③ IT機材等のメディアの変化を学ぶ特定の専門家の養成が求められている。
④ 子どもたちの変化に対応できるよう学びの質に敏感であることが求められている。


予想問題3 学びの質の保障について,適切でないものを選べ。
① 家庭経済の格差に伴う学力の格差は,中等教育段階になって表れる。
② 経済の格差による学力格差が地域による学校間格差を生み出している。
③ 学びの質の保障においては,内容の高度化に対応をしていくことが必要である。
④ 学ぶ内容の知識や技能の習得とともに,学び方を学ぶことが学びの質の保障となる


オリジナル予想問題1 経済開発協力機構(2018)が言う激動の時代に求められる学びの質として、適切でないものを選べ。
① 非認知能力と呼ばれる学びに向かう力を育むこと。
② 競争的な環境の中で、複雑な社会の構造とその課題を読み解く基礎となる認知能力を高め合うこと。
③ 「見通しをもつー行動するー振り返る」という学びのサイクルを社会的に意義を見出す課題に深く関わりながら学び続けること。
④ 子どもたちも,仲間とともに,教師や地域の人も皆が主体となって協働して探究し学び育ち合うこと。

オリジナル予想問題2 教師に求められる力量について正しいもの選べ。
① ハーグリーブス(2012,2019)のあげる3つの専門家の資本のうち、第三の,「意思決定資本」とは、校長等の管理職に教育活動における意思決定を促す際の説得力のことである。
② 子どもたちにも自ら自分の学びを振り返り評価できる資質をどのように育成していくのかが求められている。
③ 教師は教員養成課程で学んだことで十分その職務を遂行可能である,
④ 事前に編成した教育課程と子どもたちの実態を照らし合わせながら、子どもたちの実態を教育課程にどう合わせて行くか、戦略的な指導力量が求められてきている。





解答
予想問題1 ①
予想問題2 ③
予想問題3 ①
オリジナル予想問題1 ②
オリジナル予想問題2 ②


第2章
章タイトルは「社会の変化と教師の役割」で同じですが、講師が代わり、内容的にも大きく変わりました。ここは過去問がほぼ役に立ちそうありません。
ポイントは、キーワードと小見出しにあるように、「教師の役割理論」、「高度専門職として学び続ける教師像」、「チームとして協働する教師像」の3点です。旧のテキスト内容よりもかえってすっきりしていて的はしぼりやすいかもしれません。


オリジナル予想問題1 教師の「地位- 役割理論」について述べた次のうちから、適切でないもの選べ。
① 教職という地位の中に年齢という先天的地位の要素が入り込み役割期待を複雑にする。
② 教職は職業的な地位であり、この点で獲得された地位であると言える。
③ 教師のライフコースによって役割期待の源をなす組織・集団の構成員は錯綜してくる。
④ 教師としての権威は組織に支えられており、この強みが専門職者としての役割規定に影響を及ぼしている。


オリジナル予想問題2 「チームとしての学校」を実現するための3つの視点として適切でないものを選べ。
① 情報共有,協働文化,地域パートナー,及び人材確保によるチーム体制の構築
② 学校のマネジメント機能の強化
③ 教職員一人一人が力を発揮できる環境の整備
④ 教育活動における教職員の個々の責任の明確化



解答
オリジナル予想問題1 ④
オリジナル予想問題2 ④



第3章
この章はタイトルが「教職専門性の発達」から「学校の組織と教師の教育活動」に変わり、当然講師も交代しました。したがって、過去問は使えないでしょう。
内容的には、学校という組織がそこにおける教育活動の「不確定性」からくる「個業性」という特性を持っていること。その「個業生」からくる3つのディメリットを克服するために、相互に教育実践から学び合う同僚性を高める必要がある、という趣旨。2章と同様に、内容がすっきりしていてポイントも絞りやすい構成になっています。


オリジナル予想問題1 近年強調されている、学校が「組織的に」教育活動に取り組むことの必要性について、次の中から適切でないものを選べ。
① これからの社会で生きていく児童生徒にさまざまな力をつけることが求められており,そのためには教育課程の改善だけでなく,学校の体制整備が必要となる。
② 個々の教師が教育活動に取り組むのではなく,学校が組織として教育活動に取り組む体制をつくり上げる必要がある。
③ 心理や福祉等の専門スタッフや専門機関と連携・分担する体制を整備すること
が必要である。
④ いじめ重大事案の分析(総務省行政評価局 2018 「いじめ防止対策の推進に関する調査結果報告書」)では 、いじめに対する対応として、学校内の情報共有など「組織的に」対応できているケースが全体の50%を越えている。

オリジナル予想問題2 学校のような個業型組織のディメリットとしてあげられる点で、適切でないものを次の中から選べ。
① 教師がそれぞれの思いや経験をふまえて教育活動を展開するため、指導の客観性が担保できない。
② 教師個人の対応範囲を越えた問題に対しては,対応が困難になる。
③ 学校全体で取り組むべき課題に対する関心や意欲が低くなる。
④ 教師間の相互関係が活性化しにくいことから,教師が相互に学び合うことが難しくなる。



解答
オリジナル予想問題1 ④
オリジナル予想問題2 ①



第4章
章タイトルは「子どもの心理的発達に関する課題」で同じですが、講師が代わりました。新しい講師は、「幼児教育の最新事情と展望」の第3章も担当していて、ピアジェの理論を紹介しながら「心の理論」や「非認知的な心」の発達、アタッチメントについて詳しく説明しています。前の章同様、内容的によくまとまっています。さらに、この4章と、幼児教育の第5章(前回までは第3章)のテキストの内容は、ほぼ同じです。つまり、この章の問題は、幼児教育の第5章(前回までは第3章)の過去問がかなり参考になるということです。もしかしたらまんま出題される可能性も大なので要チェックです!幼児教育受講者はちょっとラッキーかも・・・。

予想問題1 アタッチメントが心の発達に及ぼす影響について,次のうちから,適切でないものを選べ。
①アタッチメントを通して,恐れや不安などの感情を立て直してもらうことを通して,子どもは自分や他者に対する基本的信頼感を形成する。
②アタッチメントを通して,子どもは何かあった時には必ず守ってもらえるという確信が持てるようになる分,徐々に自律性を獲得する。
③アタッチメントが不安定で,自分の発したシグナルが無視されることが多くなると,子どもの中に,自分には何もできないという無力感が形成されてしまうことがある。
④アタッチメントを通して,子どもが自分が現した表情を他者から模倣されることによって唯一,子どもの心の理解能力が育まれる。


予想問題2 乳幼児期の発達全般について,次のう
ちから,適切でないものを選べ。

①脳は一般的に就学前の段階で,成人の 90% 程度の重さになるまで成長する。
②心の働きや性質に関する理解,すなわち「心の理論」は出生直後から備わっている。
③幼児期に,子どもは自己理解や自己概念を徐々に獲得するようになる。
④幼児期になると,身体全体の運動能力および手指による物の操作の巧緻性が飛躍的な高まりを見せる。


予想問題3 幼児期に培われ、子どもの生得的個性および被養育環境によって個人差が出てきて、生涯にわたって影響を与えると言われる「非認知的な心の力」について述べた次の中で適切でないものを選びなさい。
①自分を愛し自分の性質や能力に自信を持つ力
②目標に向かって頑張る力
③文字が読める、うまくブロックを積み上げられる、図形を区別できる等の力
④他の人とうまく関わる力


「幼児教育」・第3章の傾向と対策もご覧ください。

解答
予想問題1 ④
予想問題2 ②
予想問題3 ③

第5章
この章は、2016年の大幅改訂の折に追加された章なので、今回のリニューアルでは大きな変更点はありません。下記のいくつかの記述が追加されています。過去問は基本的に使えると思います。

1.「3.前頭葉の発達・1)前頭葉の初期発達」に以下が追加
・「また,高齢期には機能低下が著しい領域でもある。」
・「現在,様々な支援方法が提案されており,運動,遊び,音楽,マインドフルネス,などが有効である可能性が示されている。」

2.「3.前頭葉の発達・2)青年期の前頭葉の発達」に以下が追加
「このような傾向は,友人の前では拍車がかかるらしい。一人のときよりも,友人の前のときに,青年はリスクを犯しやすいことや,前頭前野の活動が弱まることが示されている。これは,青年期において重要な他者が,友人であるためだと考えられる。」

3.「4.脳発達と教育 1)デジタルメディアと子ども」の変更点
「しかしながら,これらの結果は,ビデオから学習する場合に,子どもが受動的になってしまうせいかもしれない。テレビ電話のように,テレビの中の他者とやりとりができるような状況を設定すると,子どもはテレビからも学習することができる。
また,デジタル機器から学習することのメリット・デメリットも考慮するべきだろう。デジタル機器を用いると,視覚情報に弱い子どもが聴覚情報によって内容を補うことができるなどのメリットがある。一方で,デジタル機器はある程度文字の学習が進んでから用いるべきだという考えもある。ある研究では,文字を学んでいない子どもを,文字を書かせる条件,キーボードでタイプさせる条件,文字をなぞらせる条件に分類し,その後文字
を提示した場合の脳活動を計測した(James et al.,2012)。その結果,文字を書かせる条件において,他の条件よりも,単語認知などに関わる左の紡錘状回が強く活動することが示された。この結果は,文字を書かせることが,文字に対する認識を向上させることを示している。」
→「しかしながら,これらの結果は,テレビやビデオなどのような旧来のメディアからの学習に限られた話である。テレビやビデオの場合,子どもは情報を受信するだけである。一方,相互にやりとりをするようなメディアからは,子どもは学習することが示されている。たとえば,テレビ電話のように,テレビの中の他者とやりとりができるような状況を設定すると,子どもはテレビからも学習することができる。
また,子どもはテレビやビデオを見ているときには,前頭葉の活動が下がり,その結果として,テレビやビデオ視聴後に注意のコントロールが難しくなることが知られている。一方,相互のやり取りを含むようなデジタルコンテンツに取り組んだ場合は,子どもの前頭葉の活動は低下せず,注意のコントロールも影響を受けない(Liet al., 2018)。スマートフォンやタブレット端末などは,視力,睡眠,親子のコミュニケーションなどに悪影響を
及ぼすことは事実だが,使い方によっては,旧来のテレビやビデオなどのメディアよりも子どもの学習や発達などに有効な場合もある。」


予想問題1 教育と脳研究の関係について適切でないものを選べ。
① デジタルメディアと子どもの関係については比較的知見が蓄積されている。
② 教育と脳研究の関係を謳うたうものには,科学的根拠がないものが少なくない。
③ 子どもの脳に教育が与える影響はほぼ解明されている。
④ 脳の発達に関する正しい知識は,教育や子ども理解に役立つ。


予想問題2 次のうちから,正しいものを選べ。
① 脳を含めた中枢神経系は,神経細胞(ニューロン)のみから構成されている。
② 大脳皮質には,前頭葉,側頭葉,頭頂葉,脳幹がある。
③ ニューロンとニューロンは,シナプスを介して接合している。
④ 大脳皮質の各領域と認知機能には対応関係がない。


予想問題3 次のうちから,正しいものを選べ。
① 心の理論は道徳性の発達に影響を与える。
② 道徳性の判断に,社会脳の領域は関わっていない。
③ 道徳性は教育によってのみ育むことができる。
④ 道徳性は,児童期になってから発達が始まる。


解答
予想問題1 ③
予想問題2 ③
予想問題3 ①


第6章
この章は、これまで第8章であった同じ講師の「子どもの問題行動と教育相談」が章番号を変えたものです。したがって過去問は有効だと思われます。
基本的な内容は変わらないものの、変更点もあります。変更された主な部分と追加された部分は下記の通りです。


1.「2.「問題」という言葉をめぐって」の記述全体が、新たに付け加えられた。

2.「3.教育相談の実際 3 )言葉以外のメッセージ」に以下の部分が追加
大人への反発心や「もう子どもじゃない」というプライドがSOS を妨害し,大人から
の手助けを拒むということも起こり得る。


予想問題1 生徒理解に必要な教師の態度について適切なものを選べ。
① 教師への暴力や犯行などを「非社会的行動」という。
② 子どもの問題行動については「消し去る」ことを第一に考えるべきである。
③ 子どもの話を「聴く」ときには,言葉だけでなく気持ちを理解する必要がある。
④ 教師の主観を押し付けることになるので,行動にこめられた意味は読み取らないほうがいい。

予想問題2 学校内・外との連携について適切でないものを選べ。
① 教師の専門性を超える事態については,適切な専門機関につなぐことが求められる。
② 学校と家庭,専門機関が互いに情報を共有しつつ協力することが求められる。
③ 問題の多様化に伴い,教師にもアセスメントする力が求められるようになった。
④ 担任教師と養護教諭は,互いに専門性が異なるので,別々に動かねばならない。

予想問題3 教育相談に必要な共感について,適切でないものを選べ。
① 共感とは,悩んでいる子どもの話を聞き,同情することである。
② 子どもの話を聴くには,評価せずにひとまずしっかり受け留めることが重要である。
③ 受容とは,間違った行動まで受け入れ認めることではない。
④ 完全な共感は難しいが,子どもの気持ちに近づく努力を続けることが肝要である。


オリジナル予想問題1 「問題」という言葉をめぐっての最近の変化について、次の中から適切でないものを選べ。
① 小・中学校指導要領解説(平成29 年6月)では,不登校を“どの児童にも起こり得ること”ととらえその行為を「問題行動」と判断してはならない”という指導指針が明記された。
② 教育機会確保法に基づき,教育支援センターやフリースクールなど,学校内外における不登校児童生徒に対する就学の機会がより広く提供されようとしている。
③ 「いじめ防止対策推進法」が施行されて以来,文部科学省は,いじめについて「どの学校でもどの子どもでも起こり得る」として,早期発見と,迅速かつ的確な組織的対応の必要性を重視するようになった。
④ 文部科学省は、「いじめがあるのはいけないこと」という強い認識を共有できるように、いじめの認知件数が多い学校や都道府県へ強い改善指導を行っている。




解答
予想問題1 ③
予想問題2 ④
予想問題3 ①
オリジナル予想問題1 ④



第7章
ここは、これまでの第6章・「子どもの発達障害と特別支援教育」が移ったものですが、全体がコンパクトになり構成もかわっています。「特別支援教育」については日進月歩の面があるので内容的にも新たに付け加えられた部分が多くあります。過去問はある程度生きると思います。
変更点・追加された部分は以下の通りです。


1.これまでの「特殊教育から特別支援教育」という歴史的なことにかんする記述がなくなった。唯一残る記述としては「2012 年の文科省の調査では,全体で支援を要する子どもたちが6.5% 存在すると報告された」

2.「学習障害(症)」に次の部分が追加
「 知的能力は通常の範囲にあるが,それから期待される学力レベルより,顕著に低くなってしまうということになる。
 知的能力を構成するいくつかの認知能力にアンバランスがあるために起こることである。ここでいう学力とは,定義の中の「聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する」の6つであり,このうち1つ以上でも低くなってしまう場合には,学習障害ということになる。」

3.「注意欠如多動性障害(症)(ADHD)」に次の部分が追加
「最近は,大人になってから発見される発達障害のことを勘案して,7歳以前となっていたものがDSM-5(APA,2013)によって12 歳以前と修正されている。」

4.「高機能の自閉症スペクトラム障害」→「自閉スペクトラム障害(症)」に変更し以下が追加。
「自閉スペクトラム症という場合には,知的障害がある場合もない場合も含むが,通常の学級にいる自閉スペクトラム症の児童生徒は知的障害のないタイプのことである。」

5.「2E 教育」新たに追加された項目

6.「2.特別支援教育と具体的な支援体制,支援方法」と「校内支援体制」の部分がかなりコンパクトにまとめられている。特に重要だと思われる記述は以下に部分であろう。
「障害のある子どもと健常の子どもというのは,連続線上にありそれほど明確に分けら
れるものではない。」「特別支援教育とは,障害のある子ども達だけのものではなくなろうとしている。」

7.「5 .インクルーシブ教育」は、国際条約の批准を受け、「障害者の差別の解消を推進する法律」(通称,障害者差別解消法)(平成25 年法律第65 号)が成立,施行(平成28 年4月1日)されたことに触れ、それを受けて「合理的配慮の不提供は禁止」への方向性が強調され、最後に「基礎的環境整備と合理的配慮」の項目が追加


予想問題1 学習障害について述べた次のうちから,正しいものを選べ。
① 学習障害は読み書き障害のことである。
② 学習障害は様々な学習面の困難さを示す状態の総称である。
③ 学習障害のある児童・生徒が示す困難さで最も多いのは算数障害である。
④ 学習障害のある児童・生徒は注意欠陥多動性障害を併せもつことはない。


予想問題2 特別支援教育の学校支援体制について適切でないものを選べ。
① 特別支援教育コーディネーターの役割は主に3つあり,校内における役割,外部の関係機関との連絡調整,保護者に対する相談窓口である。
② 特別な支援が必要な子どもが在籍する学級の担任は,個別の教育支援計画,個別の指導計画を担任の責任において作成し,自分の責任において支援員を配置してもらうなどしながら,実際の支援を行なう。
③ 特別支援教育に関する校内委員会では,支援の必要な子どもに気づき,その子どもたちの実態把握,個別の支援計画を作成し,学校全体の共通理解のもと,実際に支援を行いその評価検討を行う。
④ 通常の学校には,その地域の教育委員会や特別支援学校から,特別支援教育に関する専門的な知識のある相談員が学校の支援に巡回するようになっている。


予想問題3 インクルーシブ教育に関して,適切でないものを選べ。
① 障害者の権利に関する条約とは,あらゆる障害のある人の尊厳と権利を保障するための人権条約である。
② 障害があることで,一般の教育の場から排除してはいけない時代となった。
③ 車いすで移動しなければならない生徒がいる場合には,合理的配慮の観点から,学校は必ずエレベーターを設置しなければならない。
④ 合理的配慮とは,「障害者が他の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し,又は行使することを確保するための必要かつ適当な変更及び調整であって,特定の場面において必要とされるものであり,かつ,均衡を逸した又は過度の負担を課さないもの」である。


オリジナル予想問題1 日本は,2007年4月より特殊教育から特別支援教育へ転換した。その後の状況について適切でな いものを選べ。
障害のある子どもは,特別支援学校,特別支援学級など,通常の学級ではなく,区別された特別な場における教育のみを行うことになった。
② 障害のある子どもは,通常の学級にもいるため,その支援を行うために学校全体で支援体制を整える必要がある。
③ 2002年における文科省の調査では,通常の学級において支援の必要な子どもたちが6.3%,2012年の調査では6.5%と発表された。
④ 「障害のある子どもと健常の子どもというのは,連続線上にありそれほど明確に分けられるものではない。」という観点が一般的になり、特別支援教育とは,障害のある子ども達だけのものではなくなろうとしている。

オリジナル予想問題2 インクルーシブ教育に関して,適切でないものを選べ。
① 障害者の権利に関する条約とは,あらゆる障害のある人の尊厳と権利を保障するための人権条約である。
② 日本では「、障害者の差別の解消を推進する法律」が成立((平成25 年),施行(平成28 年)され、「障害ゆえの差別の禁止」と「合理的配慮の不提供の禁止」が謳われている
③ 「合理的配慮の不提供の禁止」については,民間事業者はまだ努力義務となっているので、私立学校においては今のところ合理的配慮を実行する必要はない。
④ 合理的配慮というものは,基礎的環境整備の上に個別の障害の状態に応じて、1.教育内容・方法,2.支援体制,3.施設・設備という3観点行うものである 



解答
予想問題1 ②
予想問題2 ②
予想問題3 ③
オリジナル予想問題1 ①
オリジナル予想問題2 ③



第8章
この章は、旧の第7章・「子どもの生活の変化と生徒指導」と講師も内容も基本的には同じです。特徴的な違いは、「3.情報化と子どもの生活の変化・ 1)子どもの情報機器の利用状況」のところで、ネット・携帯の子どもや若者への「ディメリット」についてかなり紙面を割いていることです。
「私生活化」の問題、親子関係の問題についてなどは相変わらずの記述で、個人的には「この講師だいじょうぶ?」レベルの内容です。でも旧のテキストの「学校教育と子どもの集団生活」のところにあった「学校は教育を実践していくために国家原理に基づいた厳格な秩序・規範を有している。」という記述がなくなったことは評価できます。
どうでもいい個人的なコメントはさておいて、この章の「傾向と対策」としては、「ネット・携帯の子どもや若者への『ディメリット』」の問題が新たに追加される程度で他の過去問はそのまま使えそうだということです。


予想問題1 適切でないものを選べ。
① 学校は,公的教育機関として,子どもたちをその社会の普遍的・客観的な社会的パターン(規範)に一致するように教育していく。
② 誇大感は誰もが小さな子どものうちからもっているものであり,成長とともに高まっていく。青年期になって自信に満ちた行動がとれるようになるのはそのためである。
③ 例えば,異年齢の集団遊びで年上の子どもが上手に遊びをしていると,他の年下の子どもたちはそれを模倣して自分でもやってみたいと思うようになったり,あるいは年上の子どもの態度や行動を模倣したりするようになる。このように他者をモデルとしてその人の態度や行動を模倣して自己のなかに取り入れていくことをモデリングという。
④ 自己愛型人間とは,自分はすばらしい特別な人間で普通の人とは違うのだ,だから自分は偉大な人間なのだと思い込む人のことである。


予想問題2 親子関係について,適切でないものを選べ。
① 今日の親は,子どもに対して過保護的・過大評価的になっている。
② 今日の親は,子どもに対して厳しく指導するような権威のある親でありたいと思っている。
③ 今日の親子関係は,親と子が対等なパートナーシップというヨコの関係になっている。
④ 権威と愛情との結合こそが親の示す価値・規範を子どもに納得させ,その価値・規範を習得させていく。


予想問題3 学校教育と生徒指導について,適切でないものを選べ。
① 学校教育の特質は子どもたちの集団生活にある。
② 社会化とは,個人が所属している集団の価値・規範・行動様式を他者との関係を通して習得していく過程をいう。
③ 個別指導とは個々の児童・生徒を対象とした指導である。
④ 集団指導とは問題行動をおこした子どもたちや問題行動をおこす可能性のある子どもたちだけを集めて指導する教育活動である。 



解答
予想問題1 ②
予想問題2 ②
予想問題3 ④


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